『般若心経瞑想法』

般若心経は諦〈さと〉りを得るための瞑想のテキスト

本書は、般若心経が成立する過程を、仏教史を辿って詳細に解説し、般若心経に登場する般若波羅蜜多菩薩と観自在菩薩のルーツを探り、般若心経の経文の謎を解明する。
また、この般若心経をもとに、だれでも容易におこなえるように構成された瞑想法を公開する。

般若心経には、「般若波羅蜜多菩薩のさとりの瞑想」「観自在菩薩の救済力に祈りをささげる」という、仏教者本来の姿が示されている。瞑想と祈りが説かれているのだ。
あなたは観自在菩薩となって般若波羅蜜多の行をするのだ。これによってあなたは、般若の智慧を身につけた観自在菩薩に変身する。
般若心経は、仏陀の原点にもどることを説く教典であり、「聖者の空の諦〈さと〉り」を体得するための瞑想のテキストなのだ。

目次
第1章◎般若心経のおどろくべき秘密
知識を智慧に変換する　波羅蜜多三つの秘密　「空」は仏教のエキス／他
第2章◎般若心経の歴史と概説　般若心経はいつ制作されたか　アーガマからアビダルマへ　諸行無常の展開　簡単明瞭な四苦諦　十二支縁起の法門　瞑想への誘い　「空」理論の完成と消滅
第3章◎般若心経の謎を解く
心経のナゾと秘密を解く　観自在と観世音　感得の仏と創造の仏　瞑想と祈り　「空」の種々相
瞑想の般若心経
般若心経瞑想法

著者・桐山靖雄
1994年11月10日発行
定価2,913円（税別）
平河出版社