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阿含宗とは、どのような教団なのでしょうか
釈尊直説の唯一の経典を依経とする
阿含宗は、ゴータマ・ブッダ=釈迦が直説された唯一の経典「阿含経(あごんぎょう)」を
依経(よりどころ)とする、仏教の一宗派です。仏教学上の分類では、根本仏教になります。
この「阿含」というのは、梵語āgama(アーガマ)の音写であり「来きたる」という意味を持ちます。
すなわち「伝承された教え」のことです。
日本で一般にお釈迦さまの教えが説かれているとして知られている経典は、
ほとんどすべてが大乗経典であり、これはお釈迦さまが亡くなられて数百年経ってから徐々に創作されたものです。
つまり、仏陀直説といえる経典は阿含経だけなのです。
なぜ新しい宗派を立てたのか?
阿含宗は、開祖・桐山靖雄大僧正によって、1978年(昭和53年)4月8日に立宗されました。
日本の仏教界に新しい宗旨が開創されたのは鎌倉時代(1192年〜1333年)以来です。
ではなぜ、阿含宗という新しい宗旨を立てなければならなかったのでしょうか?
阿含宗立宗までの約24年間、桐山管長は「観音慈恵会」という仏教教団を主宰していました。
この観音慈恵会は、大乗仏教の経典「観音経」を依経としておりました。
しかし、桐山管長は、お釈迦さまが説かれたはずの因縁解脱法(成仏法)を探求しつづけた結果、
ついに大乗経典にはそれが無いことを知り、それまで小乗の経典と卑しめられていた「阿含経」こそが、
お釈迦さまが直説された唯一の経典であり、この「阿含経」だけに成仏法が説き示されていることを知ったのです。
成仏法を抜きにした仏教は、たんなる哲学、倫理、道徳でしかありません。
哲学・倫理・道徳でカルマからの脱出・因縁解脱などぜったい出来るはずがないのです。
たんにお釈迦さまの直説経典というだけではありません。仏教の目的である成仏するということ、
つまり仏陀になるための方法が、阿含経にしか説かれていないのです。
この事実を知りながら仏弟子として黙殺することはできません。
そのために、艱難辛苦(かんなんしんく)を覚悟して阿含宗を立宗されたのです。
この成仏のための修行法が、仏教学上、「七科三十七道品」と呼ばれているもので、
桐山管長は、これを「ブッダになるための、七種のシステムと三十七種類のカリキュラム」と呼んでおられます。
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