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真正仏舎利、第2の渡来

真正仏舎利、第2の渡来


第2回目は、1986年(昭和61年)4月7日、スリランカの首都コロンボ市(当時)の大統領官邸において、J・R・ジャヤワルダナ大統領閣下から桐山管長に直接授与されたものです。この真正仏舎利は、第1回目の渡来とは異なり、日本国にではなく一宗教団体としての阿含宗に贈られました。

  

 この拝受は阿含宗から望んでお願いしたのではなく、スリランカ側からのお申し出により実現しました。いくら望んでも到底得ることのできるはずがない貴重極まる真正仏舎利が、なぜ阿含宗にもたらされることになったのでしょうか。

 スリランカ側の当事者のご説明では、阿含宗は日本でただ一つ、釈尊直説の経典である「阿含経」を奉持する仏教団体であるから、ということでした。ただただ、仏縁--仏さまのご意志によるものとしかいいようのない不思議なご縁です。
 この真正仏舎利は、1881年、英国の考古学者カニンガムによって、釈尊成道の聖地、ブッダガヤー(現ボードガヤー)の大塔(大菩提寺)の金剛宝座の下から発掘されたものであり、アショーカ王が埋蔵したものとみられています。

  

 スリランカとブッダガヤーとの結びつきは非常に古く、ことに、アショーカ王の創建した精舎をさらに増広して大菩提寺を建立したのは、4世紀のセイロン(現スリランカ)王メーガヴァンナです。

 こういう因縁によって、大菩提寺の管長には、スリランカの高僧が選ばれることが多かったのですが、1944年当時、大菩提寺の管長であった高僧がスリランカに帰住するにあたって、金剛宝座の下から発掘された仏舎利の一部(49個)をスリランカへ移管して奉安しました。この仏舎利のうち数個が、スリランカ大統領J・R・ジャヤワルダナ大統領閣下に献上され、これを大統領が、阿含宗に寄贈されたのです。
 なお、スリランカからは再度、真正仏舎利が阿含宗に授与されています。



 それは、南伝大蔵経『大王統史』所載の由緒ある真正仏舎利で、1990年(平成2年)1月28日に、阿含宗関東別院にて「真正仏舎利拝受式」が執り行われ、南部スリランカの名刹マハー・マンティンダ・ピリベナ寺から授与されました。

 阿含宗は不思議なことに、これまでにもたびたび仏舎利とご縁がありました。
 1974年(昭和49年)に某篤信者より、仏舎利五粒が(この方の二代前のご先祖が、明治初期より東海地方の大本山寺院に奉安されていたのですが、その寺院から引き上げて)阿含宗に寄贈されました。
 以来、つぎつぎと毎年のように寄贈の方があらわれたのですが、中でも、1979年(昭和54年)、会津の豪族であった須田一族より贈られた仏舎利は、弘法大師空海が中国より請来されたものとの由来書があり、中に一粒、金色の舎利が含まれていました。
続いて、1983(昭和58年)三月、第14世ダライ・ラマ法王猊下より、数粒の仏舎利を拝受。これには、ダライ・ラマ政府よりの、真正仏舎利である旨の由来書がついております。これに次いで前述の、スリランカよりの拝受があったのです。


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